勧誘。
みなさんこんにちわ。
これはみかんです。
そこら辺の凡人みかんとは違います。
高級みかんです。
こっちの家に越してきてからと言うもの、
「勧誘族」が絶えません。
「新聞取りませんか族」
「いらない電化製品ありませんか族」
「あなたは神を信じますか族」
そして、
日曜日
新たなおやじが現れました・・・。
「みかんおやじ」
です。
真黒に日焼けしたシワシワな顔
悟りを開いた様な瞳
薄くなった頭にタオルを巻いて、
袋に入ったみかんを
段ボールに入れて立たずむそのお姿は、
何とも愛くるしい・・・。
最もわたしが、心を許してしまうお姿。
その姿を見た瞬間
「断れない・・・。」
と思いました。
「ねーねーみかんいらんか？」
おやじは言う。
わたしとめじ郎は
みかんが好物な為
常に冷蔵庫に常備してあるんです。
スーパーで赤いネットに入って、
大体３５０円位。
「みかんあるから今はいらないよ」
と心を鬼にして私は言う。
「でもこのみかんとっても甘くて上等だよ」
おやじは言う。
「いくら？」
わたしは言。
「８００円。」
・・・・・・・・・・・・。
高っ！
ドン引き。
こんなにも安さをかもしだしているのに！
「高い～！」
私は言う。
「でも、こんなに入って甘いしとっても上等だよ！」
おやじ言う。
「でも、スーパーで買ってるみかんも甘いし、同じくらいの量で３５０円位だよ～」
私は心を鬼にして言う。
「じゃあ、サービスするよ！」
とおやじは言うと、
ポッケから２個みかん出してきた・・・。
満面の笑みで・・・。
赤ん坊のような無垢な心で・・・。
その笑顔を見た瞬間私は、
「じゃあ買うよ・・・。」
と言っていました・・・。
何のためらいもぜす・・・。
そして、
みかんと引き換えに
８００円を奪い
おやじは去って行った・・・・。
負けた・・・。
又負けた・・・。
おやじの笑顔負けた・・・。
いいや、
負けたんではない。
８００円と引き換えに
自分へのご褒美として
高級みかんを買ったんだ。
むしろ勝ったんだ。
おやじに勝ったんだ。
と
自分に言い聞かせ、
みかんを食べて見た。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
普通!！
むしろスーパーみかんのほうがうまい！
納得いかずもう１個食うっ！
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
すっぱっ！!
なんですか？
何なんですかこの仕打ち？
普通でもあり得ないのに
すっぱって？
そして、
泣きながら
おやじがサービスしてくれた
ポッケで熟成された２個のみかんも食う・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ぬるい。。。
惨敗です。
８００円おやじに寄付です。
今頃おやじは、
寄付された８００円で
ビールのつまみでも買っているのか？
そもそもこのみかんはどこから仕入れたのか？
どっちにしろ
わたしは
これからも
おやじの笑顔に
ダマされ続けて生きて行きます・・・・。
そして、
白目むいてます。
おやじのせいです。
おもしろい時間になってます。
おやじのせいです。
寝坊したら
おやじのせいです。
今日も見てくれてありがとう♪
おやすみ☆
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